割安な株価のバリュエーション(配当利回り)
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- 淺沼組の予想配当利回りは、PBRとは対照的に高い水準となっています。投資家にとって高い予想配当利回りは魅力的であり、一時的に利回りが高まったとしても、株価が上昇することで利回りは低下していくことが一般的です。それにもかかわらず、淺沼組の株価は高い予想配当利回りのまま放置されているという状況です。
- (出所:QUICK ASTRA MANAGERより弊社作成、2021年5月17日現在)
- また、淺沼組の予想配当利回りは5.8%、東証一部銘柄のなかで第7位と非常に高い水準にあります。
- (出所:QUICK ASTRA MANAGERより弊社作成、2021年5月17日現在。2021年5月~2022年4月末を本決算期末とする年度の予想配当から特別配当を控除して算定。予想配当は会社予想配当優先。会社予想配当が非開示の場合は東洋経済による予想配当(下限)を用いて算定)
- そして、予想配当利回りのランキングは、たばこや金融関係など、中長期的なビジネスの収益性のリスクを抱える業界に属する会社が中心です。このようなランキングの顔ぶれのなか、当社にもなんらかのリスクがあるのではないかと市場が懸念しているのだと考えられます。なお、淺沼組のリスク(=株主資本コスト)の低減についての弊社提案はこちらをご覧ください。
- (出所:QUICK ASTRA MANAGERより弊社作成、2021年5月17日現在。2021年5月~2022年4月末を本決算期末とする年度の予想配当から特別配当を控除して算定。予想配当は会社予想配当優先。会社予想配当が非開示の場合は東洋経済による予想配当(下限)を用いて算定)
- 弊社は、淺沼組の予想配当利回りが高く放置されている背景は、高い資本コストであると考えます。その根拠は、ファイナンス理論において株主価値の理論値を算定する際、成長率がゼロの定常状態の前提で、配当利回りは株主資本コストと一致すると考えられることです。
- (出所:ニューヨーク大学MBA Damodaran教授の講義資料より弊社作成)
- 当社の経営陣には、配当性向100%という明確な資本政策の開示を通じた資本コストの適正化によって、株式の評価を高め、高い配当利回りで放置される状況を改善していただくことを期待します。